だからやっぱりギブソンが好き

Gibsonの古いギターと、ラグタイム音楽、そしてももクロをこよなく愛するフリー物書き、キタムラのブログ

【ももクロ考その22】ももクロ10周年ライブ初日 4人グループとしての船出

昨日は、ももクロの結成10周年ライブ@東京ドーム。

ももいろクローバーZ 10th Anniversary The Diamond Four -in 桃響導夢-」の初日に参加してきました。

 

いやぁ。見事なパフォーマンスでした。

5人だったときから一皮も二皮もむけた、「新しいももクロ」の姿になっていたとおもいます。

 

僕にとっては、今回のライブが、ももクロが4人になってから初めての大きなライブ参加。

2月に、「ももいろフォーク村」の公開収録@ZEPPダイバーシティーに行ったけれど、あれはももクロのライブってわけじゃないからね。

 

これまで、個々の楽曲、例えば怪盗少女などで、ひとり減った分をどう変更するか、みたいな情報はけっこう流れていたけれど、グループでのライブパフォーマンスで魅せるためには、そういうやりくりだけをすればいいわけじゃない。

 

いままで5人でやってきたという、その“空気感”を、4人グループへと刷新しなくてはいけない。

 

ステージ上の4人が、「4人グループ」に見えるかどうか。

そこが最大のポイントなわけです。

 

ファンは、ももクロが5人だったときの姿を、みんなよく覚えている。どのパートをももかが歌っていたか、まで、鮮明に覚えている。

 

そういう意識(記憶)を持っている人の目からみても、「ももクロは4人グループだ」と思える(納得できる)ようなあり方、存在感を示せるかどうか、が問われているわけで。

 

これはむちゃくちゃ高いハードルです。

 

雑誌などに出ていた、10周年ライブに臨む彼女たちのインタビューを見ると、本人たちも明らかに、ももクロを、「新たなる4人グループ」として再構築することが課題であるという意識を持ち、そのための準備を積み重ねていることが見て取れました。

メンバー脱退を、新しいステージへと自分たちを引き上げるためのきっかけにしたい、そうするしかない、してみせる、そんな意欲(危機感ともいえる)が、バリバリと伝わってきました。

 

それだけに、、どんな姿を見せてくれるのか、とても楽しみだったのです。

 

いやぁ、お見事でした。

 

僕の目には、彼女たちは何年も4人で活動してきたグループのように、見えました。

特に、ダンスパフォーマンスの面で、それが顕著に出ていたように思います。

 

5人が4人になった直後は、、、いかにも、それまで5人が並んでいた空間(距離)を単純に4分割し直しました、と言わんばかりの、なんか間延びした感じに見えていたんですよ。

 

だから、たとえばテレビのワイドショーなどで流れていた、怪盗少女の「笑顔と歌声で~」のところのあの独特の振りなんかも、なんだかちょっと物足りないというか、「あ-ひとり減っちゃったんだなぁ、、」っていう風にしか見えなかった。

 

それが、、、昨日のパフォーマンスでは、見事に決まっていた。

 

具体的にはたぶん、本当にごく微妙な、距離感の調整なのだと思う。4人になった直後より、ごくわずか、ほんのちょっとだけ、4人のそれぞれの距離が近づいたのかもしれない。

 

それはおそらく、リハーサルスタジオの鏡を見ながら、よりまとまり感のあるバランスを求めてさまざまな試行錯誤をする中で、見つけ出した距離感だったのだろうと思います。

 

“4人としてのまとまり方”を、4人が「カラダで覚える」レベルにまで身につけた、そんな感じ。

 

ももかの卒業公演から、たった4カ月ですよ。

 

いやぁ、、お見事でした。

 

今回の10周年ライブ、本来の公演日は今日23日の方で、昨日の初日は追加公演。なので、たぶん公演内容としては、今日の方が「これからのももクロ」をよりはっきり打ち出すものなのでしょう。

 

僕は残念ながら、今日の方には参加できないので、昨日の「これまでのももクロ総まとめ」編だけの参加になったわけですが、いや、それでも十分、「これからのももクロ」を感じられました。

 

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さて、、こんなことを書きながら・・・

 

一方で、心の中には、元緑推しとしての一抹の寂しさみたいなものも、ないわけじゃない。

はい、それはもちろん、かすかに、だけど確実に、あります。

 

だって、、、4人になった新生ももクロが、「5人だったときのももクロと別物に生まれ変わった」というのは、すなわち、緑の残り香が消えていく、ということでもあるわけですから。

 

ただ、そこはね、自分の中でももうすでに、ある種の「ケジメ」がついています。

 

4人になったももクロを「推す」と決めた時点で、自分としてもこれはもう、5人だったときのアレとは別のもの、と思って見ています。

 

歴史的な意味でのつながりはあります、もちろん。

でも、パフォーマンスに関しては、別もの。

 

別ものになったももクロのことを引き続き「推す」と思えるかどうか、が、自分にとっては最大のターニングポイントだったんだけど、、、

 

それは、ももいろフォーク村での4人の姿と、4人を取り巻く坂崎幸之助さんやバンドメンバー、スタッフなどの姿、その空気感を見たとき、「この先のももクロも応援したい」って、自然に思っていた。

 

その辺の心理は、こちらの記事

sugoikarada.hatenablog.com

に書いています。

 

で、、ここで宣言してある通り、、昨日のライブに僕は、黄色のTシャツを着て行きました。はい。

 

いや実は、2月のZeppフォーク村のときも黄色を着て行ったんだけど、、、、この時点では、黄色を着た自分の姿を鏡で見たら、違和感しか感じなかった。いかにも借り物衣装、みたいな。

 

これはいってみれば、、、あの「パンナコッタ」のときのメンバーはみんな、すごく変な感じに見えましたよね。

くじ引きで、5人の衣装と歌唱パートをシャッフルしてパフォーマンスして見せた、あの伝説的イベント。

ちょうど、あんな感じの違和感です。

 

それが、昨日はというと、、、

鏡に映った、黄色の10周年Tシャツを着た自分の姿は、しっくりとなじんで見えました。

まるで、何年も前からしおりん推しだったみたいな、そんな風に。

 

そんな風に見えたということが、、うれしくもあり、でもちょっとさびしくもあり、、いや、でもやっぱり、うれしいか。うん、うれしいよ。そんな微妙な感じ。。。

 

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たぶん4人のメンバーたちにおいても、ときに微妙な後ろ髪心理に引かれたりすることもあったかもしれないけど、「10周年の節目のライブで新しいももクロを披露する」という目標に向かって、つき進んできたのだと思います。

 

そうやってきた到達点としての、昨日のパフォーマンス。

 

いやぁ、本当に、お見事でした。