だからやっぱりギブソンが好き

Gibsonの古いギターと、ラグタイム音楽、そしてももクロをこよなく愛するフリー物書き、キタムラのブログ

【ももクロ考その21】変化する4人の関係性の中から浮かんできた、新しいももクロ像

昨日(3月15日)は、月1回のお楽しみ、「ももいろフォーク村ネクスト」放送日。

ももクロが4人になってからだと、3回目です。

 

序盤、れにちゃんのめっちゃかわいいソロ新曲で、スタジオ中がぱっと明るくなって・・・

(後ろでパーカション叩いてたフクチョウさんの顔が、にまにまゆるみっぱなしで、、、さては紫推しか?)。

 

そのあとの、しおりん、あーりん、夏菜子と続いたいづみさんナンバーでは、ここにきて皆、歌唱力が一層ぐぐっとアップしているところを示してくれました。

 

そうそう、マホロバケーションでは、新しいパート割りも披露しています。

 

と、、こんな流れを通じて、「4人のももクロ」という形が少しずつ浮かんできたように見えたのが、なにより嬉しいです。

 

ちなみに先月(2月15日)は、Zeppダイバーシティーで公開収録。実は僕も、現地に参加していました。

坂崎さんやバンドメンバーの温かい気持ちが伝わってくる、とっても素晴らしいイベントでしたが(会場全体で歌った青春賦もめっちゃ感動した!)、「ももクロ、どうなっていくの?」という部分に関しては、あの時点ではまだあまりピンとこなかったのです。

 

それが今回、なんとなくですけど、「ああ、こんな感じになっていくのね」っていうのが見えた気がして、、なんだかとても安心しました。

 

たぶん、4人での歌やダンスのパート割りを考えていく中で、この4人でのまとまり方というか、関係性の持ち方が、徐々に形成されてきたのだと思う。

グループ内の関係性がメンバー間で確立されてくれば、そのベースの上で、歌のパート割りとかトーク回しなども、自然に流れるものだ。

 

ももクロは今回、いままで5人だったメンバーが1人減って4人になったわけだけれど、、

 

担い手がいなくなった1人分の業務(歌パートなど)を、残った4人へ単に再分担するだけでは、チームとしてうまく機能しない。

 

なぜかというと、メンバーが減ったことによる影響は、業務量が一人分浮いた、というだけではないからだ。

 

最も根本的な課題は、メンバー間の関係性の再構築。

 

人間関係は微妙なものだ。

5人から1人抜けるのは、単なる5−1という数の変化ではない。

残った4人のつながり方にも、必ず変化が生じる。

新チームは、その新しい関係性をベースにして、稼働しなくてはいけない。

 

関係性を読み取るための一つのポイントが、ステージ上の並び順に現れているように思うので、それを使って説明してみよう。

 

5人だった時のももクロでは、メンバーがこんな風に並んでいた(向かって右から)

 

高城れに

玉井詩織

百田夏菜子

佐々木彩夏

有安杏果

 

並び順をベースにした役割分担は、こんな感じだろう。

 

高城れに・・・・端っこ

玉井詩織・・・・サブ

百田夏菜子・・・センター(リーダー)

佐々木彩夏・・・サブ

有安杏果・・・・端っこ

 

これが一人減ったことで、こんなふうに変化したわけだ。

 

高城れに・・・・端っこ

玉井詩織・・・・サブ

百田夏菜子・・・センター(リーダー)

佐々木彩夏・・・端っこ

 

役回りが最も大きく変化したのが、あーりんだ。

これまではセンターを支えるサブ的なポジション、つまりどちらかというと中央寄りの一人だったのだが、4人になって端っこを担うことになった。

 

「端っこ」って、推され隊の歌では自虐的に表現されているけれど、実はこういったグループにおける「端っこ役」は、センターと同じぐらい重要な役回りである。

 

センターに適性があるように、端っこにも適性がある。

できる人は、特に苦労もせず当たり前のようにその役回りにはまるが、苦手な人はなかなかその役割を担えない。

 

杏果は、持って生まれた天然端っこぶりで、ももクロにはまっていた。

 

絵に描いたような美人、というわけじゃないけど、個性的にかわいい。

歌やダンスのうまさはピカイチ。でもトークでワチャワチャ絡むのはちょっと苦手。しかも滑舌がイマイチ。

変にいじられるとマジで切れ始めたりして、でもそれがまた可愛かったりする。

 

ときに、生放送中にどこかへ消えてしまって残りの4人で歌うはめになったり、「メンバー内で浮いてるんじゃないか?」と受け止められるような姿が見られることもあったけれど、、、そんな、ある意味、お騒がせキャラ的な部分まで含めて、杏果は、グループにおける端っこキャラの、一つの理想像だったと思う。

 

もう一人の、これまた高い端っこ適性を持ち、杏果とは別タイプの端っこキャラを担っているのが、れにちゃん。この推され隊の二人が「裏の主役」として機能していたことが、ももクロの大きな魅力を形成していたことには、誰も異論はないだろう。

 

その一角がいなくなり、、、あたらに、あーりんが、端っこになった。

 

正直、大丈夫かな?って思ってたんです。

あーりんが端っこって、、これまでのあーりんからは、ちょっと想像しにくかったから。

 

でも、まったく、杞憂だったみたい。全然、大丈夫のようだ。

 

ただ、、あーりんが端っこっぽくキャラ替えしたわけじゃないのですよ。

あーりんはあーりん。

相変わらず圧が強烈なことも含め、ほとんど変わってないでしょう。

 

そうではなくて、ももクロ全体が、「あーりんを端っこに擁するグループ」へと変わったのです。

 

つまり、他の3人とのつながり方が変化したことで、あーりんがあーりんのまま、端っこに収まれるようになった、ってことだと思う。

 

たぶんこれから、あーりんにしかできない新しい端っこキャラを作っていくのでしょう。

そう思ってみると、「あーりん」というあの存在感は、あれはあれで意外に端っこ向きなのかもしれないな、と、そんな期待さえ感じるほど。

そんな雰囲気が、昨日の「フォーク村」から伝わってきたのです。

 

そしてもうひとり、大きく役回りが変わったように見えたのが、しおりんです。

 

しおりんはこれまで、センターの両脇を、あーりんと2人で固めるような立ち位置だったけれど、あーりんが端っこになったことで、よりセンター側へとバランスがシフトした。

結果、夏菜子とツインセンター、みたいな感じ。

 

昔のスピードが、そんなメンバー配置でしたね、そういえば。

センタ−2人がボーカルで、両サイド2人はダンス&コーラス。

センターの2人は、どちらが主役ってわけでもなく、2人でメインを分け合っていました。

 

ももクロの場合、センタ−2人の中では、メインが夏菜子でしおりんはサブでしょうけど、この2人(ももたまい)でセンターを担う、というバランス感が、おそらく今まで以上に強まっていくのでしょう。

それぐらい、しおりんの存在感が大きくなっているように見えました。

 

れにちゃんは、なんでもOKの究極の端っこ。

 

夏菜子は、ももクロの顔、不動のセンター。

 

その間を埋めるあーりんとしおりんが微妙にバランスをとることで、ももクロはいま、新しい姿へと移行しつつあるようです。