だからやっぱりギブソンが好き

Gibsonの古いギターと、ラグタイム音楽、そしてももクロをこよなく愛するフリー物書き、キタムラのブログ

DVD付き『ヒモトレ入門』発売!

DVD付きの書籍『ヒモトレ入門』が、手元に届きました。

書店発売は、明日。

僕は今回、この本の編集・執筆を担当したので、出版社が発売前に送ってくれました。

 

外観はこんな感じ。ディスクにヒモの模様が印刷されていて、かわいい〜
モデルの萌ちゃんも、いい雰囲気を出してくれてます。

 

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さっそくDVDを見てみよう。
まず、出てくるのは、こんなメニュー。

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ヒモを使ったエクササイズの基本説明。
このパートでは、実際に萌ちゃんにヒモトレを(ほぼ)初体験してもらい、素のリアクションを収録してます。

まあ、ちょっとしたドキュメンタリー。

手にヒモをかけて、持ち上げていくと・・・

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お、お、おおっ?!

 

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あはっ! ヒモなしの時より、ずっとスムーズ!!

 

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小関さんのドヤ顔も、いい味だしてます(笑)

こんな感じで、とってもわかりやすい動画が満載です。

まあ、これ以上画像を出すのは諸々の事情でアレなのでこれぐらいにしておきますが。
(というかホントはここまでの紹介も現代のルールを厳密にあてはめるとたぶんアウトなんですけど、、まあ、、まあ、、、)


_________

 

実利的な観点で言うと、ヒモトレは、コリやむくみ、痛みなどを改善したり、スポーツや楽器演奏などのパフォーマンスを改善する、実に簡単な方法。
ヒモを巻くだけで症状が軽くなったり、体の動きがよくなったりするのだから、やらない手はない。みなさんにオススメです。

で、、そういう「役に立つ」部分はもちろんありがたいのですが・・・・

 

僕がヒモトレで一番面白いなって思うのは、、

 

体の「センサー機能」に対する働きかけなのです。

 

これを僕は、ギターを弾いている時にとりわけ感じます。

 

楽器を弾く時、体にヒモを巻くと、音が劇的に変わります。

音色が良くなったり、リズムのスウィング感が良くなったり。

でも、、思うに、それは「結果」なんです。

ものごとには原因があって、結果がある。「音が良くなる」のは、あくまで結果。

 

では、原因は何かと言いますと。。

 

体のセンサーが敏感になることが、音をよくする原因、すなわちそちらが出発点。

僕はそう思っています。

 

楽器演奏などで体を動かすのは、脳からの指令。。ですが、脳が指令を出しっぱなしというわけではない。

どんなふうに体が動いたのか、その結果どんな行為が実現されたか、というフィードバック情報が常に脳へ届けられ、、それを元に、行動が細かく細かく調整されます。

 

そしてフィードバックされる情報を感知するのは、体内の各種センサー。

 

ということは、、センサーの繊細さが、動きの精度やパフォーマンスの良し悪しを大きく左右するわけです。

 

ヒモを巻いてギターを弾くと、、、音を聞く聴覚や、弦を押さえている左手指先と弦をはじく右手指先などの感触が、なんだかすごく繊細になります。

これはまあ、「なぜ?」って聞かれると困るんですけど、、、実感として明らかに変わります。

 

で、、これらの感覚が繊細になると、「どう弾けばいい感じの音が出るか」が、それまでとは比較にならないくらい手に取るようにわかるし、実際にそれができるようになるのです。

 

たとえていうなら、、弦に指を当てる強さの調節を、それまで「強」と「弱」の2段階ぐらいの粗さでやっていたのが、いきなり10段階変速ぐらいの細やかさになる、そんな感じ。

 

で、、そうやって細やかに調節しながら弾くと、、

 

ホントに、いい音が出るんですわ、これが。

いや、ほんとに。

実際にひもありとひもなしのギター演奏を比べた動画があるので、聴き比べてみてください。

ひもあり

youtu.be

 
ひもなし

youtu.be

 

 

で、、、同じような変化は多分、歩く時や荷物を持つ時、手をあげる時、呼吸をする時などにも起きているのでしょう。

こういった普通の動作をするときも、体のセンサーからのフィードバックは間違いなく働いていますし、センサーの感度が良くなれば、動きの精度やスムーズさは格段に良くなる。

その結果、体の負担のバランスが取れてコリや痛みが消えたり、重い荷物が軽々と持てたりするわけです。

 

ただし、、こういった普通の動作をするときのセンサーの変化は、通常あまり、意識にのぼらないでしょう。

だから、ひもありとひもなしで何か違う? と聞かれても、なかなかピンとこない。

 

「痛みが消える」のような明確な変化はわかりやすいのですけど。

これは「結果」にあたる部分なのですね。

 

 

「結果」は変化がわかりやすいので、「役に立った」などと評価しやすい。

 

これに対して、「原因」の部分は、変化が少しわかりにくいので、評価しずらい。

 

でも、そっち側の変化がなんらかの形で感じられれば、そこには、「役に立った」を超える面白さがあるのです。

2段階が10段階に変化することの、面白さです。

 

例えば、最近はやりの「マインドフルネス」のような、ちょっと意味を捉えにくい言葉も、何を言っているのかがよくわかるようになります。

ああ、こういうことだったのかって、実感としてピンとくる。

 

 

こんな観点からヒモトレを見ていくと、さらにおもしろいのではないかと思います。


続編の記事を書きました。

http://sugoikarada.hatenablog.com/entry/2017/05/19/224353