そのギター、買ったまま弾いてるの? ちゃんと調整すればもっといい音になるかも、、というイベントのお知らせ
ギターが好きで、長年弾いているという人でも、楽器の調整やメンテナンスには意外に無頓着な人が、案外多い。
楽器屋さんで買った新品のギターは、たいていの場合、そのままの状態では楽器のポテンシャルがフルに発揮されない。ナットやサドルにちょっと手を入れるだけで、驚くほど弾きやすくなり、音も良くなる。
古い楽器ならなおさらだ。ブリッジや力木の浮きなどをきちんと直すと、劇的に音が良くなることもよくある。
僕自身、何度もそんな経験をしている。
そんな経験を僕に味わせてくれたのが、ギターリペアショップの老舗、沖田ギター工房だ。
「ギターリペアショップ」という存在は、一般の楽器ユーザーにとって、さほど近しい存在ではない。修理を依頼する場合でも、通常、窓口になるのは楽器を買った販売店だから。
ちょっとした修理なら販売店でできることもあるが、複雑な内容になると、販売店からリペアショップへ修理のオーダーが出る。だから、実際の修理はリペアショップで行われた場合でも、ユーザーとリペアショップが接触する機会は、めったにない。
もう10年以上前だが、僕は何かの雑誌で、沖田ギター工房の存在を知った。
「リペア専門ショップ」といういかにも玄人っぽい存在に興味を持って調べたところ、所在地は千葉市稲毛海岸のそばだという。当時、僕は江東区に住んでいて、比較的アクセスしやすかったので、ちょうど調整の必要を感じていた自分のギターを担いで、なかば興味本位で訪れてみた。
面識なし、アポなしの突然の訪問だったにもかかわらず、沖田社長をはじめ、工房スタッフの皆さんは大歓迎をしてくれた。ギター談義に花が咲き、随分と長居をさせてもらった。
修理は、確か、サドル1本お願いしたと思う。
新品で買って数年目ぐらいのギターのトップが動き、弦高が合わなくなった。僕は、サドルを削るぐらいは自分でちゃかちゃかやっちゃえっていう考えで、それ用の最低限の工具なども自宅に揃っているのだが、なかなか完全に納得する出来栄えには到達できなかったため、ならば一度プロの手で作ってもらおうと考えたのだった。
(確か沖田社長は、僕が削ったサドルを見て「よくできてるじゃない、問題ないよ」とかなんとか言ってくれたのだが、まあとにかくいっぺん作ってくださいよ、とお願いしたのです)
仕上がりは、それはそれはお見事だった。
音の艶やかさやふくよかさが、それまでと全く違った。生まれ変わったようないい音になった。
・・と、そんな経験をして以来、沖田ギター工房とは長い付き合いである。
そんな沖田ギター工房が、2月18日に、ギタークリニック(無料診断会)を開催する。
渋谷のスタジオで、実際に持ち込んだギターの診断や、調整済み/未調整のギターの弾き比べ体験などができるという。
はい、僕も出かけてみるつもりです。