だからやっぱりギブソンが好き

Gibsonの古いギターと、ラグタイム音楽、そしてももクロをこよなく愛するフリー物書き、キタムラのブログ

ロルフィングセッション受けています

8月の書き込みで紹介したロルフィング

その後、雑誌の記事は無事掲載されたところで、改めて個人としてセッション(施術のことです)を受けることにしました。

全10回シリーズ(1,2週おきに受ける)で、今日はその2回目にいってきたのです。

 

通っているロルファーは中村直美さんといいまして、サイトはこちらです。

以前から取材などを通して知りあった能楽師でロルファーの安田登さんをして、「もし僕がセッションを受けるなら中村さんにおねがいしたい」といわしめた人。

その後、中村さんに取材してみて、「あ、この人ならいいかもっ」と何となく思ったんで、通ってみることにしたのです。ちょっと高いけど。

 

何か気になる不調でもあるのかって?

いや、それほどでもないです。体の状態は、校了直前のガーっと前のめりで執筆モードに入る時期を別にすれば、肩凝りやゆがみといった問題は、それほどひどいものはないと思っています。皆無とは言いませんけど。

でも、最近ときどき軽い腰痛がある。左腰限定で。

あと、これはたぶん野口体操を7年ぐらい続けてきて体の感覚が敏感になってきたおかげだと思うけれど、ピンポイントで何カ所か、体の中に、凝り固まって動きや感覚が鈍っている場所があるのがわかってきた。

例えば右足の人さし指と中指と薬指が、まるで癒着でもしているように固まっているとか(左足の指はかなり自由に動くのです。おかしいのは右足)。

右足の太もも前面が、なぜかいつも力んでいてなかなかゆるまないとか。

 

そういうところがスムーズに動くようになればいいな、とは思っている。

 

これまでにも、マッサージや指圧のような施術に通ってみたことはある。
(そういう技術を教わるワークショップなどに通ってみたこともある。別に施術師を目指しているわけじゃないのだけれど、何となく興味があって)
肩凝りのような症状があった場合には、たいていはそれなりにいい感じに楽になったけれど、でも2,3回行ったらもういいやって気分になるのが通常パターン。

だから、初めから10回連続とわかっているところに通い始めるのは、それなりに清水の舞台なのです。

で、今日が2回目。まあ、まだまだ本格的にはこれからですけれど・・・

今のところ、なかなかいい感じに進んでいます。

気に入っている理由をいくつか挙げてみます。

(1)ロルフィングは、ただ施術を受ける一方じゃない
通常、指圧にしても鍼にしても、治療的な施術っていうのは、術を施してくれる人に体をお任せして何かを直してもらうものですね。
その間、こちらはまあ、ぼーっとゆだねてるわけです。
で、治ったら(というか、終わったら)お金を払って、帰る。
次にまた悪くなったら、また行って、やってもらう。この繰り返し。

でも何か体の状態に問題が生じたからには、たいてい普段の生活の中に何らかの理由があるわけですよ。
そこを深堀りせずに痛みを消したりこりをほぐしたりしても、その後またいつもの生活に戻ったら、同じ症状がまた同じように出てくる。これは当然のこと。
そのサイクルから抜け出したければ、生活とか、体自体について、何かを変えていく必要がある。例えば歩き方とか、座り方とか。あるいは食事とか。

で、食事はさておき、歩き方や座り方に関するチェックや指導というのが、ロルフィングの中に入っている。

全部で10セッションのうち1回目(先週)のテーマは呼吸でした。
深く呼吸するときの体の使い方を練習しつつ、深い呼吸の動きをブロックしている体の部位(筋膜)をほぐす。そしてまた呼吸してみる。また別の場所をほぐす。こんなのを繰り返す。
途中で、施術台から起き上がって歩いてみたりもする。
普通のマッサージでは、絶対にそんなことしないよね。右半身だけほぐしたところで歩いてみて、体の感じ(動きのスムーズさなど)がどう変わったかを確認して、それから左半身をほぐす、なんて。
でも、そういう身体感覚や動作のチェックを丹念に積み重ねていくのが、ロルフィングの特徴。それをやらないと、体は変わらないということなのだろう。

ちなみに今日のテーマは「足」。歩くときの接地の感じとかですね。

人によっては、こういうやり方が好きかどうか、正直なところ、好みは分かれると思う。
「そんな面倒なステップはいいから、お金払ってんだし、ぐいぐいほぐして!」みたいなノリの人も、そりゃあいるでしょう。そういう人にはきっと、ロルフィングは向いてない。

でも、僕はいちいち体の感覚を確認したり、意識してみたりする方が性に合っているようだ。

(2)施術者との相性
これはロルフィングに限ったことではなく、マッサージでも指圧でも整体でもいえること。
人に体をゆだねて触れられて何かを治したりほぐしたりされる状況では、それをやってくれる人との人間的相性は、効果に直結する重要な問題です。
相性の悪い相手だと、体は警戒してぐんぐん緊張する。それじゃあどんなに高い技術でほぐされても、気持ちよくなるはずがない。

僕はたぶんけっこう他人の接触を警戒しやすい体を持っていると思うのだけれど、中村さんに対しては、警戒心も虚栄心も競争心もあまり発動されないようだ。
そういう相手にやってもらえば、額面通りの効果が出やすいのはまちがいないでしょう。

こういう施術者と出会えたのは実にラッキーです。

ただまあこういうのも、気にしない人は気にしないんでしょうね、きっと。
だから「て○みん」みたいなクイックマッサージ系チェーンが流行る。
もちろん、ああいうので気持ちよくほぐしてもらえる人はそれでいいですよ。何の問題もないです。
でも、僕はああいうのは苦手。どこのだれとも分からない人が出てきて施術をするわけだし、次に同じところに行ってもまた同じ人にやってもらえるとも限らない。そんな状況下では、無意識の警戒心がなかなか外れない。

ちなみに整体や快気法の講座では、施術する側から見た場合、「相手の身体に警戒させない立ち居振る舞いや、声の掛け方」とか「触れるだけでも相手の身体がスッとゆるむ触れ方」といったものが、それ自体とても大切な技術として伝えられている。
もっと思い切って言い切ってしまえば、そういう「触れるだけでゆるむ」的なアプローチを極限まで突き詰めたのが整体の効果の本質である、といえるかもしれない。

で、「て○みん」みたいな発想は、それとは全く逆。
同じツボに同じ角度で同じ圧力をかければ、だれがやっても同じ効果が得られるはずだ、という、再現性重視の科学的な態度(?・・笑)

ロルフィングがそのあたりについてどういうポリシーを持っているのかは、僕は知りません。
ただ、中村さんとの相性は悪くないと思っています。

まだ挙げていけばいろいろありそうだけど、とりあえず今日のところはこのくらい。
次に書くときは、もうちょっと、具体的なセッションの中身をルポするつもりです。