だからやっぱりギブソンが好き

Gibsonの古いギターと、ラグタイム音楽、そしてももクロをこよなく愛するフリー物書き、キタムラのブログ

有安杏果「POP STEP ZEPP」ライブ@ZEPP TOKYO(7/23)

有安杏果は、本当に、スペシャルなシンガーだ。

一昨日、お台場のZEPP東京でのライブで久しぶりに彼女の歌を聴き、そんな思いを強く感じた。

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あの、ももクロ電撃脱退から1年半。

 

今年のはじめ、1年の休止期間を経て、アーティストとして活動再開宣言。。と思ったら、婚約者がいることを週刊誌にすっぱ抜かれ、急遽本人もコメントを出すなど、彼女の周辺では何かと騒がしい状況が続いていたようだ。

 

僕はもともとももクロ緑推し。
そしてそもそも、ももクロに興味を持ったきっかけは、坂崎幸之助さんがやっていたかつての「お台場フォーク村」で聞いた、杏果の歌声に魅せられたことにある。

 

脱退〜復帰への経緯や現在の状況についていろんな声があるのは承知しているが、僕としては、彼女の歌声がまた聴けるという一点において、復帰という決断を歓迎している。

そして、パートナーの存在が復帰を後押ししたのであれば、それもよかった、と思っている。

 

ま、、婚約者云々のニュースを聞いた瞬間は、ちょっとだけがっかりしたけどね(笑)

 

なので、、当然、復帰と聞いた時から、すぐにも歌を聞きに行きたいと思った。


だけど、3月のサクライブは落選(涙)。

 

まあ、CSのテレビ朝日が放送してくれたので、画面越しに見ることはできた。

赤いテレキャスをかき鳴らしながら歌う姿に、ギター上手くなったなぁ〜、とか思いながら見入っていた。

 

そして、、今回のツアーで、ZEPP東京の7/23分が当選したので、やっと生で聴けた、というわけだ。

最後にライブの姿を見たのは、卒業直前のももクリ2017埼玉だから、もう1年半以上前。


ソロで、となると、あの武道館ソロコン以来になる。

 

一体、どんな姿を見せてくれるのだろう?

 

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セットリスト

ヒカリの声
TRAVEL FANTASISTA
若者のすべて [フジファブリック]
心の旋律
虹む涙
feel a heartbeat
夏想い
色えんぴつ
Runaway
Drive Drive
遠吠え
愛されたくて
Catch Up

 

アンコール:
逆再生メドレー
小さな勇気

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結論からいうと。

ステージに現れた杏果は、自分がやりたい道をまっすぐに突き進む、という力強いエネルギーで満ち溢れていた。

彼女の中では、もう、様々なことがすっかり吹っ切れているのだろう。

 

誰がなんと言おうと、自分の道を突き進む。

 

もちろん、心が痛むことや、不安が湧いてくる瞬間も、あるとは思う。

ももクロのファンや、アイドルだった彼女のファンの中には、今の彼女の選択を快く思わない人が少なからずいるから。

それでも、私は前に進む。そう決めた。

 

そんな覚悟が、伝わってきた。

そして、そういう強い思いを支えているものは何なのだろう? と、曲の合間にぼんやり考えていたとき。

一つのインスピレーションが伝わってきた(ような気がした)。

「私は、音楽の力で生かされている」

「だから私は、音楽を通じて、生きる勇気をみんなに伝えたい」


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これはあくまで想像だけど、彼女にとって音楽という存在は、文字どおり「No Music, No Life」。

 

「音楽がなきゃ人生つまんない」というような次元の話ではなく、本当に切実に、音楽抜きで私は生きてこれなかった、という感覚があるんじゃないだろうか。

だからこそ、音楽にかける思いも切実になる。ならざるを得ない。

アンコールの最後、バンドメンバーが全員はけた後の最終曲は、杏果がピアノ弾き語りで歌う「小さな勇気」だった。

熊本地震のチャリティーソングとして、彼女自身が作詞作曲した曲だ。

 

youtu.be

※この動画は2017年の武道館ソロコンでのパフォーマンス。これをピアノソロ弾き語りで歌うのをイメージしてみて。

たぶん彼女は、シンガーとして、こういったあたりの部分に、自分の生きがいを見つけているんだと思う。

それは、自分の中にある「音楽によって生かされてきた」という実感の裏返し、なんじゃないか。僕にはそう思える。

今後、彼女が歌っていく歌から、メガヒットが生まれるかどうかはわからない。

でも、「あなたの歌のおかげで生きる勇気をもらいました」と感じる人は、きっとたくさん出てくるに違いない。

杏果の歌には、そういう力がある。

 

そんなことを強く感じたライブだった。